表面加工を弾きニスにする際のニス版データの作り方
弾きニスのデータはどのように作るの?
樹脂での厚盛エンボスや金箔、浮き出し加工、空押しなどのエンボス加工の商品パッケージは立体感が出て素敵な化粧箱になります。しかし、コストが高い。
凸凹の質感がちょっと薄くなってしまいますが、コスト面で格段に安い弾きニスを検討されるデザイナーさんが増えてきています。
そこで気になるのがデーターの作り方。エンボスの凸版データはどうすればいいの?凹版データは?特色にするの?などなど。
弾きニスを使ったパッケージデーターを作るデザイナーさん向けに、表面加工で弾きニスを利用する際のデータの作り方をご説明します。
はじめに、弾きニスとは
UV擬似エンボスとも言います。オーバープリントUVニスと光沢UVニスという2種類のニスを使用しエンボス風の凹凸をつくり、立体の浮きだし効果をだす印刷表現の技術です。
仕組みとしては、はじめにオーバープリントUVニスを印刷し、UVで硬化させた後に光沢UVニスをかけます。OPニスを印刷している部分に、水と油の反発現象と同じようにUV光沢ニスがはじきエンボス風の凹凸が浮き出しの効果となります。
艶をデザインする弾きニス
弾きニス(擬似エンボス)はどの程度のエンボスでどんな表現効果があるの?となると思います。
弾きニス(擬似エンボス)でデザインすると、グロスの艶で光が輝く部分と、ザラザラ・またはぼこぼこで反射光が乱反射しマット調になる部分ができます。光る艶部分と光が鈍る部分を使うことで、色彩だけでない艶という質感をデザインできます。
弊社のサンプルを参考にします。天面はバックが黒1色でロゴだけをプロセスのカラー印刷をしています。そこに弾きニス(擬似エンボス)で中央の8角形から放射状に伸びる紋様を作り、艶部分とザラザラ部分の光の反射の差で模様が浮かび上がるようにしました。
角度を変えると天井の蛍光灯の反射で放射状が浮かび上がったり、紋様が消えバック黒がそのまま見えたりします。
底面にはフルーツ写真に合わせ、切り抜きのパスを作り、フルーツの写真を艶部分、バックの黒をザラザラ部分にすることで、フルーツの写真だけにPPを貼ったような艶が出て写真が強調されています。
商品パッケージでは商品の写真だけに艶があるデザインにすると、映えるパッケージになりそうです。
写真に艶がありバックの背景の黒には艶が抑えられているため、角度によりフルーツの写真が浮き上がるようになりました。
また弾きニス(擬似エンボス)の使い方は模様だけでなく、文字やロゴなどでもエンボスとツヤと光沢の効果を出すことができます。
側面のリサイクルマーク、ケアマークをバック黒に弾きニスだけで入れ、光の角度によりマークが浮かび上がるようにしました。
注意としてはザラザラの粒子がそれなりに大きいため、マークまでなら大丈夫ですが、小さい文字ですと認識することは難しくなるので、ロゴやマークまでの大きさの面積は必要になりまます。
反対の側面はケアマークは弾きニスなしの白抜きで、大きさは同じです。
弾きニス(擬似エンボス)のみ表現と比較してください。
弾きニスのデータ作り
この色彩だけでなく艷で光沢をデザインにプラスできる弾きニス(擬似エンボス)のデータの作り方は特別なことをする必要はありません。
4色のデータは一般的なデータの作りをします。通常通りillustratorでデザインを作ってください。
弾きニスは、艶版とザラザラのエンボス版を2版作るわけではなく、ザラザラの部分だけをニス版データをレイヤー作ります。
また、オーバープリントを最後にかけますので、専用のニス版レイヤーを作りってください。
印刷では、はじめにザラザラの部分だけのニスを印刷しUVで硬化させた後に光沢UVニスをかけます。ザラザラ部分ニスを印刷している部分に水と油の反発現象と同じような現象が起こり、ザラザラ部分ニスがはじきエンボス風の凹凸が浮き出しのザラザラ効果となります。
参考にニス版を見やすくするために肌色で製作しています。
弾きニスデータを作る際には、ツヤツヤにする部分には何も色を入れないで、ザラザラになる部分に色を特色の扱いで色を入れます。
データはザラザラにしたい部分を弾きニスだけの専用レイヤーを作り、特色の指定で作ればいいだけです。
文字やロゴだけを艶にする場合はその部分を抜かないといけないため、データの作りはちょっと面倒な作業かもしれません。
もう1つご注意いただきたい点は、弾きニスのグラデーションは全く表現としての効果がないため、お控えください。
弾きニス(擬似エンボス)で通常とは違う、エンボスと艶と光沢で質感のでる商品パッケージをデザインしてみませんか?素敵な商品をアピールするのにぴったりなオプション加工です。
表面加工で弾きニスにする際のデータの作り方でした。
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